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2007年06月 アーカイブ

2007年06月12日

初めてのブログ

 皆さんこんにちは!別部歯科医院院長の別部智司です。今回初めてのブログです。
今回は5月始めにアメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストン市にあるハーバード大学で行ったインプラントセミナー講演と、ボストン市歴史探訪について紹介します。
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写真1 ハーバード大学本校キャンパス
 以前では歯が失われたら入歯かブリッジを行うのが当たり前の治療でしたが、近年ではこれらに加えてインプラントを考えることが定着してきました。ただ、インプラントは全国的にも高価な治療ですが、歯と同じように噛めるからメリットも大となります。また、最近では審美的な回復も可能となり、自然な歯と全く見分けがつかない程に技術が進んでいます。その勉強は日進月歩で、日本でも臨床の最先端を歩む歯科医師たちは、世界でも通用する技術を有しております。
 今回4月30日から5月2日までハーバード大学歯学部で行われたインプラント・コースで講演した内容は、当院で行われている前歯の抜歯即時インプラント治療法で、歯を抜いて直にインプラントを入れて、しかも自然観のある審美的にも優れている歯を作ってしまう方法を講演して来ました。現在、殆どのインプラント治療は根の部分を植えて、数ヶ月待ってから歯の部分を作る方法で、更に直に前歯を付けてしまうことも殆ど行われておりません。これは根の部分が骨に付く時間を待っていることに起因しています。しかし、患者様のニーズは抜歯して直に新しい歯が入り、その歯が審美的にも優れているものが要求されます。多くの先人達が失敗を繰返して、更なる研究が重ねられてきました。そして医学の発展と共にこれが可能となりました。しかし、抜歯して直にインプラントをすることは成功率の低下を招き易いので、その中には条件が揃わない場合には直には行わず、条件を揃えてから行う事が重要な鍵となります。高度で高価な治療ですので、慎重にインプラント治療を行い、皆がハッピーとなることが一番です。
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写真2ハーバード大学歯学部は本校と別で、ボストン市のメディカル地区に位置します。
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写真3セミナーでの講演勿論英語です。
 講演が終ったら直に日本に戻るつもりでしたが、ボストン市はアメリカ発祥の地です。小生は歴史が好きですので急遽1日滞在を延ばして、アメリカの歴史探訪をすることとしました。
 1492年にコロンブスがアメリカ大陸を発見して、スペイン、フランス、イギリスなどの植民地時代を経て、1620年にイギリスからメイフラワー号に乗って来たピルグリム・ファータース(イギリス国教会分離派)と、1630年にイギリス国教会に不満を持つピューリタンが一緒になり、以後大きな勢力となりました。イギリスとフランスとの間で植民地戦争が起こり、イギリスの加勢もありイギリス勢が勝ったのですが、イギリス本国へ献上物を多く求められたので植民地側が強く反発して1775年に独立戦争が勃発しました。ジョージ・ワシントンが大陸軍の総司令官となり、トマス・ジェファーソンやジョン・ハンコックなど56人の署名を集めて、1776年に旧ボストン市庁舎の二階の窓より独立宣言をしたそうです。小生が泊まっていたホテルはこの時代に戦地であった場所に在り、シェラトン・コマンダー・ホテルと言う古くて小さいホテルでしたが、ワシントンの銅像が入り口に立っていて大変由緒あることが判りました。
 小生は東京医科歯科大学大学院では歯科麻酔学を専攻しました関係で、麻酔の歴史には特に興味を持っています。ボストン市にはハーバード大学に関連するマサチューセッツ総合病院(MGH)と言う、世界でも最高峰に数えられる病院があり、その旧病院の4階には1846年10月16日、世界で初めて公開実験としてエーテル全身麻酔下でアゴの手術が行なわれた「エーテル・ドーム」が有ります
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写真4マサチューセッツ総合病院
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写真5旧病院棟4階にあるエーテルドーム
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写真6ドーム内は階段教室になっていて、ここで公開エーテル麻酔下手術が行われました。小生は、一生の内に一度は訪れてみたい場所でした。ここで1842年頃よりエーテル麻酔にて手術は行われていましたが、実際に公示されたのはこれが初めてです。全身麻酔と抜歯に代表される歯科治療と大変関係が深く、古来より歯科治療では痛みとの戦いだったのです。驚くべきことはこの時代のこれらの歴史的な手術の麻酔は、歯科医師が行っていたことです。その証拠にエーテル・ドームの壁には「歯科医W.T.G.Mortonがこの手術室でエーテル麻酔をかけ、J.C.Warrenが執刀して患者の顎下部の腫瘍を苦痛を与えずに切除した。」と記してありました。この時ばかりは、小生も歯科麻酔専門医であることが誇らしい気持ちを禁じざるを得ませんでした。
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写真7歯科医師W.T.G.Mortonがこの部屋でエーテル麻酔を行った記載がエーテルドーム内の壁に掲げられています。
 現在、日本では歯科医師の医科全身麻酔研修問題で揺れ動いておりますが、早く良い方向に収束してもらいたいと切望しております。
 以上、ハーバード大学講演にまつわる私記を紹介をしましたが、いずれは、これからの歯科麻酔科医の役割について述べてみたいと思います。

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